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期待の大型新人!収納ケースコンポスト! |
ミミズすらそっぽ向く生ゴミはど〜する?
可愛いペットである我が家のミミズ達。日夜フル稼働、文句も言わずに生ゴミを消化してくれている。だが、彼らも意識ある生命体。人と同じく食べ物の好き嫌いもあるのだろう。彼ら、タマネギや柑橘系には明かに食指を動かさない。別に食べないわけではないのだが、恐らく「クソまずい」のでしょう。いつも最後まで形が残っています。ミミズからしてみれば、他に食う物がなくなったから仕方無しに食ってやるか、てな具合なのでしょうか。なので処理スピードが遅いです。これはなんとかしたい…そこで以前、頓挫したダンボールコンポストに再びスポットライトが当たったのでした。
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苦い思い出のダンボールコンポスト |
画一的な「ダンボールコンポストの始め方」
以前、ダンボールコンポストに興味が湧いて検索した際、市町村の環境課がPRする「ダンボールコンポストの始め方」を参照にした。て言うかネットでは皆似たり寄ったり、同じ様なやり方ばかりがヒットするのだ。恐らく、どこかの誰かが最初に作った教科書的なマニュアルを、一律にテンプレートとして採用しているでしょう。「右へ倣え」…この国らしいですね。…もちろん、私も同じように真似をして作りましたが。だが結論から言うとコレがクソすぎてお話になりませんでした。なぜか?
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HP一桁台のダンボール君… |
初めてのダンボールコンポスト
ネットを参考にして実際に役所推薦のダンボールコンポストを作ってみたのは一年前のことでした。まず、ダンボールをガムテで補強し、底を二重にする。中身の基材はココピートと米ぬか少量とする。これに水を加えて水分量を調整。その後に生ゴミを投入し、スコップでよく攪拌してやる。この時、スコップの剣先が側面に当っても、ダンボールはガッチリしていてびくともしなかった。そして翌日、温度に変化なし。さらに翌々日、何の変化もなし、が、3日後にかき混ぜた際、もうもうと湯気が出る程発熱していた。
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最初だけ上手く騙すダンボール君 |
ボロを見せ始めるダンボール君…
ん?成功では?…いいえ、ダンボールコンポストの問題が表面化してくるのはここからなのです。まず結露によってダンボール全体、特に上部がベチャベチャになる。さらに良かれと施したガムテの補強、コレも曲者。ガムテとダンボールの間に逃れられなかった水分が結露になって、もうズタボロ。さらに、濡れたダンボールでは酸素を供給出来ずに温度が上がらない。ならばと、かき混ぜようものなら強度が著しく減ったダンボールに穴を開ける羽目になる。この負のスパイラル、新たなダンボールに取り替える事でしか抜け出せないだろう…いいや、待て!よく考えると新たなダンボールを使う事が、既に負のスパイラル化に突入しているのではないか…?
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悪質なトラップを仕掛けていたダンボール君(破損した様子) |
面倒臭い=ストレス=続かない=地球をダメにする
そもそも温度を上げる事など、よっぽどヘマをしない限り達成できる。良いコンポストの条件はそこではないのだ。重要な点は長期間コンポストとして使用出来るのか?である。第二に、管理が楽か?である。これらに照らし合わせてみると、ダンボールコンポストはいずれも不適合という烙印を押さざるを得ない。ダンボールはとてもじゃないが一月も持たないのだ。それに結露で冷えるから攪拌もこまめにしなきゃならん。でも混ぜると穴が空く…こんなの、どうやって続けられる?このやり方、恐らく当の環境課の役人も続けられていないだろう…。とにかく、ダンボールコンポストは面倒で続かない。ストレス!地球をダメにする。これが私の出した結論であった。
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冬の結露にはウンザリ、ストレスで地球もダメになる |
米ぬか様と収納ケース御大、コンポスト成功の二柱
他に何か良い方法はないものか?考えあぐねていると、ふと以前ビニール袋で嫌気発酵させていた米ぬかの口を開けていた際、勝手に発酵して熱くなっていたことを思い出した。ビニールは言うまでもなく側面は空気を通さず、上部にしか空間がない。しかし、そんな条件でも米ぬかは凄まじい熱を発していたのだ。で、あるならば、収納ケースも条件は同じ訳だから使えるのでは?と確信。善は急げ!すぐさま収納ケースに米ぬかを入れて、握って塊、掴んでホロホロの水加減に調整。フタはせず、シュレッダーで細断した新聞紙をマルチの様に厚く敷いた。この時、米ぬかと水以外は一切入れていない。
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勝手に発酵する、すごい奴 |
予想は大的中
予想は見事に的中。収納ケースコンポストは、1日で47度を記録した。菌の繁殖も凄かった。表面に白い菌糸が張り巡り、甘い香りが漂った。すぐにタマネギの皮などを細断した生ゴミを投入してみた。すると2時間もしない内に、また温度が急上昇した。その後、シュレッダーで細断した新聞紙をコンポスト内に混ぜ込み水分量と酸素量を調整していった。
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米ぬか様の本領発揮、さすが家庭菜園のエリート |
細断した新聞紙マルチ
この米ぬかだけを使った、収納ケースコンポスト、温度が猛烈に上がるが、それに伴って水分もたくさん揮発していく。その水分は細断した新聞紙に吸着するが、シュレッダーで細かくしているので、表面積が多く決してベチャベチャにはならない。さらに吸収と蒸発を同時にしており、下側は湿っているが上部は乾燥しているのである。
保温性抜群で水分も絶妙な加減で逃す新聞紙マルチ
保温性を見てみても、空気の層が多くありとても優秀な素材である。コンポスト内を保温する為に「有機物でマルチング」をする。…野外コンポスト作りでは当たり前のことだろう。何故、今までこんな事に気付かなかったのだろう?
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アイリスオーヤマの安い奴 |
洗濯ネットに新聞紙を詰め込んだら神アイテムに?
しかし、毎回、攪拌時に新聞紙マルチを取り除いたりするのは、シチ面倒臭い。上部の新聞紙は、ある程度生ゴミと一緒に混ぜても良いが、その分、新たにかさ増しをしないとマルチの量が減っていく。これはスマートではない…面倒はストレス、ストレスは地球をダメにする…そこでミミズコンポストに使用していた100均の洗濯ネットに新聞紙を詰め込むことにしたのです。我ながら良きアイデア。
収納ケースコンポストに必須となった「新聞紙詰め込みネット」
結論から言いますと、これを使用すれば温度が、猛烈どころか爆烈に上がります。何故なら、洗濯ネットに入れることでマルチのカサを超極厚に出来るからです。さらにセットするのも、取り出すのも楽チンでスマートです。形も柔軟に変化させれて、どんな形状の容器にもフィット可能。中に入れる新聞紙の量を調節できるので、季節によってバランスを取ることも出来ます。水分を吸いすぎたな、と思ったら、そのまま干したり、複数個作ればローテーションでうまいこと回せることだって出来ます。細断した新聞紙の表面積はとても多く、生ゴミの臭いだって吸着します。保温、吸水、吸臭、と、まさに一石三鳥!
ラップの芯を挿して、アナログエアレーションだっ!
これはしてもしなくても、どっちでも良いが、あなたがコンポストの温度を上げる喜びを知っているのならば、ぜひ取り入れてほしい。期待を裏切らない結果となるでしょう。
追記
最初は筒の周りだけ、よく菌が繁殖していると思ったのですが、あまり効果がないようです。これはやらない方が良いです。
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全然意味無かった… |
収納ケースには収納袋が欠かせない!
収納ケースは出来れば、毛布等で側面を包み、収納袋でスッポリと覆ってあげてください。これでゴキやハエは入れません。室内、室外ともに安心してご利用出来ます。
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我が愛すべき収納袋 |
1日に投入できる生ゴミの量
最初の基材である米ぬかの量と容器の大きさで変わります。恐らく、この写真の容器ほどで500gはいけると思いますが、いかんせん、まだ私もデータを持っていないので、迂闊な事は言えません。おいおいこのブログで経過を追っていきます。
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一日千gはいけるのでは? |
最後に
環境に良いことがしたい!まずは生ゴミを減らす為にコンポストを始めよう!でもミミズコンポストは嫌!…確かにそうだ。ミミズが嫌いな人、結構いますよね。
そんな人がどうやったらコンポストを日々の生活の中に取り入れて継続的に利用できるのか?その答えが、米ぬかだけを使った、収納ケースコンポストにはあります。間違っても、答えをダンボールコンポストに求めてはなりません。
ネット上に溢れる小役人の
エコアピールに踊らされてはいけません。
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ダンボールでは不可能な力の入れ具合 |
最後に②
収納ケースコンポストを使えば、環境に対するあなたのエコ意識を実生活に取り入れる際に生じる障壁を皆無に出来るでしょう。簡単に言うと、わずらうことなく、エコを続けられるのです。そう、あなたは生ゴミを細断、そして時々混ぜる、これだけで良いのです。面倒ですか?これが面倒だと言うのならば、庭に穴を掘って埋める方法があります。その場合、
co2の何十倍も温室効果のある、
メタンガスが発生する可能性がありますが…
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冬の暖房にも良い |
さあ、今すぐ収納ケースコンポストを始めよう!
ここまで、この記事を読んだあなたは、収納ケースコンポストを始めたくてウズウズしているはずです。善は急げ!ですよ。以下、始める為の材料と大まかな予算を概算で書きましたのでご参考に。
①収納ケース→古いのが家にあるでしょう!(よって無料とする)
②米ぬか→コイン精米機で取ってこれる(地域によるが、まず無料)
③収納袋→(100均)
④洗濯ネット(100均)
⑤棒状の温度計(100均)
⑥シュレッダー(手動は数百円、自動は数千円)
※職場などで、シュレッダーで細断された新聞紙を貰えるなら⑥は要りません。③〜⑤も家にあれば代用すれば良し。
このように、とても少ない投資で始められるのが、米ぬかだけを使った収納ケースコンポストなのです。何より、一切の加工が要りません。家にある収納ケース、衣装ケースがそのままの形で使えるのです。そして、収納ケースはダンボールよりも丈夫で、持ち運びもできて、結露で底面や側面が濡れることもありません。まさに室内での利用にベストなのではないでしょうか?唯一の欠点は米ぬかの甘い香りがする(徐々に
味噌臭くなる…)ことですが、「新聞紙詰め込み洗濯ネットマルチ」で、それも抑えることが出来ます。
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自家製堆肥で元気な苺達(ニート菜園より) |
この記事を書いた山林ニートは(…ふざけた名前ですが)、環境に与える負荷を減らす為、コンポストを利用し出来た堆肥(肥料)のみで果樹、野菜を栽培しております。今後、山林を購入して、家庭菜園(ニート菜園)を作る予定です。山林ニートと名乗りつつ、実は上記の様に、未だ山林手に入らず、の状態なのです。ですので取り敢えずは実家の猫額菜園での様子を記事にしていこうと思っております。もちろん各種コンポストについてもドシドシ記事にしていく予定!YouTubeではミミズコンポスト関連を中心にアップロードしています。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
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