完全ミミズコンポストマニュアル

ミミズコンポストの様子
ミミズ達は24時間勤務なのだ

1250匹もの大量のミミズを購入

「毎日出まくる生ゴミを、いよいよ何とかしようではないか」昨年そんな決意のもと購入したミミズ達。正式名称はシマミミズ。重さ500g、数にして1250匹ものミミズ達が送料込みで5000円ナリ!現在、ミミズ達は何倍にも増えて、元気にタライの中で人間が忌み嫌う生ゴミをチューチューと食べてくれている(ミミズには歯がない)

生ゴミを食うシマミミズ
生ゴミにAttaaaaaack!!!!


上手くいっているコツは?

現在のミミズコンポストのやり方に落ち着くまでに、海外YouTuber達の動画をヒントにしたり、自分なりに飼い方をアレンジしたりと様々な試行錯誤がありました。その結果が功を成し、ミミズは順調(爆発的!)に増え続けています。なぜ上手くいったのか?この記事ではミミズコンポストの成功について考察してみたいと思います。

アボカドに食いつくシマミミズ
アボカドの種まで食いつくミミズ達(山林ニートのYouTubeより)

ミミズコンポスト初心者が最初にたどり着く容器

恐らくこれからミミズコンポストを始める方が最初に目にするであろう市販のミミズコンポスト容器。こうした専門容器は大抵ミミズを販売している会社で、単体或いはミミズとセットで売っています。市販の容器の特徴として、堆肥と液体を分離出来る仕組みになっており、上部の容器からはミミズ糞のみを取り出すことが出来、下部の容器からは液体(ミミズの尿)のみを取り出せる構造になっています。

自家製のミミズコンポストを作る
DIYで作れるのでは?

収納ケースでミミズコンポスト容器を自作

その様な仕組みは一見理にかなっていると思われます。私もその仕組みに合点致しました。このようなものは自分でも作れるのでは?そう思って、実際にミミズ到着前に作り上げました。形の同じ2つの収納ケースを用意し、1つの方の底には無数の小さな穴を開け、もう1つの上に重ねて下の容器からは、簡単に尿を取り出せるようにコックまでつけました。我ながら良い出来だと思いました。もちろん、逃亡防止の為にフタもしました。形は違えど市販の容器と全く同じ構造です。しかし紆余曲折、今では徒労だったと結論づけています。なぜか?

穴を開けた収納ケースで作った自作のミミズコンポスト
自作ミミズコンポストの残骸

ミミちゃん!なにが気に食わないの?

ココピートを基材とした自作のコンポスト容器を使い始めて、すぐにある問題が目につきました。ミミズ達は下の液体が溜まった容器に逃げたり、フタの側面や上部に張り付いて、隙あらば外へ逃げ出そうとしているのです。実際にフタの僅かな隙間から逃げた事も1度や2度ではありません。500g¥5000の貴重な代物です。可愛い可愛いミミズちゃん!逃すわけにはいきません‥だけど、どうにも居心地が悪いようなのです。そこで解決策を調べていくうちに、海外のとあるミミズコンポスト動画に辿り着いたのです。

ミミズコンポストからシマミミズをすくう
ミミズは立派な家族の一員(集団)

閉鎖型容器でも何一つ問題が無いという事実

驚くべき事に、その動画では底に穴が空いていない浅い収納容器内に無数のミミズがひしめき合っていました。しかも、フタはせずにピッタリ寸法を切り取った新聞紙とダンボールを土の上に被せているだけでした。底に穴が空いていないと、投入した生ゴミが腐敗したり、蒸れたりして問題になるのではないか?生ゴミの水分はどこに行く?そんな疑問はハナから杞憂だったのです。

タライのミミズコンポスト
閉鎖的容器…ただの「穴が空いていない容器」の事です

新聞紙やダンボールと卵の殻の粉末を毎回セットであげる

どうやら生ゴミと炭素率が高い資材(新聞紙やダンボール、落ち葉など)を毎回セットで入れれば腐敗しない様なのです。具体的には窒素分が多い生ゴミを炭素分が多い新聞紙の上に置いてあげる。さらには発酵の際に出る乳酸等を中和する為とミネラル補給として卵の殻の粉末をパラパラとふりかける。これで閉鎖的容器でもc/n比やph等、諸々のバランスが取れ、ミミズが快適に過ごす空間になるようなのです。そして、フタをしない事により酸素も十分確保でき、夏場は容器内の余分な水分を蒸発させることが可能。逆にフタをするから、蒸れて容器内の側面に水滴が付き、その水滴を足がかりにしてミミズが逃亡する結果になるようです。

シマミミズに新聞紙、生ゴミ、卵の殻の粉末をやる
新聞紙、生ゴミ、卵の殻、ミミズコンポストの三位一体!

ミミズコンポスト容器にピッタリのタライ

善は急げと、田舎に眠っていたタライを用意、新聞紙を細断するシュレッダーも購入。さらには古いミキサーを戸棚の奥から引っ張り出して、卵の殻専用粉末機械として使用。これで道具一式は確保。次にタライの中にシュレッダーを通した新聞紙と落ち葉を混ぜたものを投入。上から水を適度にかけて馴染ませる。これで基材は出来上がり。いよいよミミズのお引越し。早速、例の方法でエサをやる。新聞紙の上に生ゴミ、最後に卵の殻の粉末をパラパラ。もちろんフタをせず、新聞紙だけを土の上に落とし蓋の様に置いてあげました。

タライを使ったミミズコンポスト
愛すべきタライ、これぞミミズコンポスト最良の容器

逃亡数ゼロを達成

その後、毎朝恐る恐る容器をチェックしていましたが、何と1匹たりとも逃亡した気配はありません!あれだけ頭を悩ませていたミミズ逃亡劇、こんな方法で呆気なく解決したのです。その後は投入するエサの量のコツも掴み、タライを使用したミミズコンポストは生ゴミ処理としての機能を順調に働かせていました。しかしそれも束の間、夏を迎えると新たな困難が待ち構えていたのでした。

ミミズコンポストの堆肥で苗を育てる
ミミズの糞はそのまま育苗土としても使える!

大量に蠢くウジ虫

「フタの代わりに新聞紙、霧吹きシュッシュッと濡らしてやれば、打ち水よろしく気化熱で、ミミちゃん冷んやり快適♫快適♫」などと思いつつミミズに愛着も湧いてきた、そんな初夏のある日、いつものようにミミズコンポスト内の堆肥に空気を入れる為、撹拌してあげていると、なんと!無数のウジ虫がスイカの皮に張り付いているではありませんか!…衝撃のビジュアルです。その蠢く様に生理的嫌悪を覚えずにはいられません。さらに彼等が喰いついている生ゴミにはミミズが居ないのです。縄張りでもあるのでしょうか?大人しいミミちゃん達はエサにありつけず、この状況に戸惑っているようでした。

分別される生ゴミ達

ウジ虫ギャングを退治

ウジ虫は平和な村に現れたギャング集団の如く食料を勝手に略奪して傍若無人に喰い荒らしていました。勢いが半端ではありません。すぐさま奴らの増長(増殖)を阻止すべく、骨の折れる作業でしたが一匹一匹取り除いていきました。それと同時にウジ虫の親玉であるアブの出入りを阻止しなければ根本的解決には繋がらないわけであり、対策を考えました。以前からちょくちょく、ゴキ達が何やら不穏な動きをしているのも目撃していましたので、事態は「虫そのもの」を早急に何とかしなければならない状況だったのです。※ウジ虫君達は生かして、その後ウジ虫コンポストにしています。

手動フードプロセッサーを使った生ゴミ処理
手動フードプロセッサーを使って簡単に細断

布団収納袋という完璧なツール

空気の通りは必要だが、虫の侵入は阻止しなければいけない。この条件に合うものは網などのネット類だと確信。善は急げ!すぐさま100均に直行して店内を物色するも、幅60センチのタライをすっぽりと包める様な網はどこを探しても見つかりません。そこで代替案として布団収納袋を購入。結果としてこの収納袋こそがミミズコンポストにはベストなツールであり、もっと言えばマストツールでもあったのです。

ミミズコンポストに使う収納袋
最重要アイテムである収納袋

野外でも一切の虫をシャットアウト!

100均の収納袋は、まるであしらったかの様にタライをすっぽりと包み込む事ができました。さらに中央にチャックがあり機能的にも見た目的にも、とてもスマートです。効果の方も、ズバリてきめんでした。以後アブが来てもここは無理だと悟ったのか退散。やがて見かけなくなり、ウジ虫の被害も止みました。収納袋の素材は不織布であり、空気は通すが一応「布」なので、ウジ虫の親のアブはもちろんのこと、コバエ、ムカデ、ゴキ等の虫を完全にシャットアウト出来るのです。もしこれが生半可な網でしたら、アブやハエは卵を産みつけていたかも知れません。何故なら彼等の卵は網の目を通過できる程小さいですから。



夏から冬。ベランダから室内へ

不快な虫も寄り付かなくなり再び平和が到来したミミズ村。やがて夏も終わり、寒さで目覚めも億劫になる、秋もいよいよ深まった頃、ミミズ達の生ゴミ処理量が減っている事に気がつきました。さらに心なしか動きも緩慢です。どうも彼等も人間と一緒で寒いと活動が鈍る様なのです。しかし人間が毎日出す生ゴミの量は、ほぼ一定です。生ゴミに猶予はないのです。彼等には頑張って貰わないと困るんです!そこで、タライ+収納袋という最強セットであれば室内に入れても問題ないと判断。何故なら万が一ミミズが逃げ出したとしても収納袋内で捕獲が可能だからです。早速、本格的な冬到来前に物置部屋へ移動させてあげる事にしました。

室内で温もるミミズコンポスト
ミミちゃんだって、室内でぬくぬくしたいのだ!

室内だと冬場でも活動

やはり室内で暖かくしてやると冬でも活発になるようです。この時、新しいツール、手動フードプロセッサーも導入。これを使って生ゴミを細断してあげると処理が何倍にも速くなりました。そんなこんなで、以前と変わらない勢いで生ゴミを消化するミミズ達。ただし室内でも真冬は流石に寒いので、防寒対策として古い毛布や布団をかけてあげました。さらに、緩衝材である「プチプチ」を新聞紙の代わりにフタとして置きました。水分が蒸発出来ずに問題では?と思うかもしれませんが、断熱効果バツグンで程よい水滴が付き、たくさんのミミズが土とプチプチの間に安住しています。ただし夏場は気化熱が期待出来ずに温度が上がり過ぎるでしょう。冬場から初夏までの限定処置として考えてください。

冬支度をしたミミズコンポスト
プチプチでミミズのQOLが異次元へ


春、爆発的増殖によるタライ不足

そして、この記事を書いている4月某日。春うらら、ミミズにとっては最適な季節なのでしょう。彼等は爆発的に増殖しています。直径60センチ高さ20センチ程のタライの中には、以前見た海外動画さながらに、ミミズ達がひしめき合っています。現在、そんなタライがなんと5つもあるのです。目測ですが、1つのタライに最初に購入したミミズの半分以上が生息しています。卵(海外では繭と呼んでいるが)もハイペースで産みつけています。もうタライが足りません。最初は増えたら嬉しいなぁと漠然と思っていましたが、こんなに増えてしまうとチョット引いてる自分がいます…

ミミズコンポスト内にあるミミズが産んだ沢山の卵
ポコポコと卵を産みまくるミミズ達

ミミズコンポストを成功させる5つのポイント

色々語ってきましたが、当初の目的である、毎日出る生ゴミを処理するという目的を達成し続けています。そこで、ミミズコンポスト歴1年目という短い経験ではあるものの、成功させるコツ、ポイントを大まかにまとめてみました。

①ミミズコンポストは閉鎖的容器がベスト→タライ、収納ケース等
②生ゴミはなるべく細断して新聞紙、ダンボールや落ち葉をセットで与え、卵の殻の粉末をかける
③フタをせず、夏場は新聞紙、冬場はプチプチを土の上に置く
④虫対策として布団収納袋で全体をスッポリ覆う
⑤冬場は室内に移動させて、毛布等で保温してあげる


最後に

完全ミミズコンポストマニュアルなどと銘打っていますが、改良点はまだ沢山あると思います。それと、この記事では細かな点を伝えきれてません。さらに、私もまだミミズコンポスト1年目の初心者です。これから2年目の夏を迎え、想定外の出来事が発生するやもしれません…そんなわけで、これからも、このブログではミミズコンポストについて気づいた事や改良点などを記事にしていきたいと思っております。このブログがこれからミミズコンポストを始める方にとって一助となれば幸いです。


もっと詳しく知りたい方は、YouTubeでミミズコンポストの動画を公開しているので是非チェックしてみてください

山林ニートのYouTube

山林ニートのTwitter

コメント

  1. Hello from England. Just love your youtube videos, and your blog above! I got my box of Tiger worms for my birthday present about a month ago, and my Mimi-chans are doing well indoors.

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  2. こんにちは。コメントありがとう!見過ごしてしまい、一年も立ってしまいました。ごめんなさい。誕生日に貰ったミミちゃんは増えましたか?

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