米ぬか発酵肥料の作り方

味噌の香り漂う出汁肥料

米ぬかを良質な有機肥料にするには?

米ぬかは基本的にタダで手に入ります。なので、家庭菜園でも肥料として使っている人が多数存在します。その使い方も千差万別。生のまま土にすき込む人、嫌気発酵させてから置き肥にする人、水に溶かし、数日置いて液肥にする人、はたまた、生のまま葉の上からぶっかける、なんて人まで居る。肥料としての使い方に正解などないのでしょう。ですが、どうせなら最も効果的な方法で使いたい。

やっぱり発酵させてから使う方が良い?

生のままか?発酵させたものか?を比べてみると、生の米ぬかの状態だと、間違いなく、あまり菌が繁殖していない。「ぬか漬け」を作る際、最初に菌を繁殖させるのに、1週間程置いておかなければならないように、肥料として使う場合も、人間が手を加えて、良い菌を増やした方が良い気がします。さらに、ぬか漬けで野菜のビタミン類が増える様に、発酵させた米ぬかも肥料分(作物が吸収できる物)が、増えているのではなかろうか?そう考えていくと「発酵させる」という選択肢が合理的に思えてきます。

米ぬか味噌肥料?嫌気性発酵の方法

そこで最も簡単な発酵方法である嫌気性発酵を紹介していきます。まず、この発酵肥料、作るのは非常に簡単であり、まず失敗しません。何故か?それは、最初に米ぬかに水を加えれば、後は放置で良いからです。詳しい手順としては、ビニール袋に水を加えた米ぬかを入れ、混ぜて空気を抜き密封させる。後は陽が当たらないところに置いておく。肥料として使えるようになる目安は、色が茶色〜濃い茶色になった頃になります。この方法が凄いのは、何年も置いていても腐らないところである。

発酵させた濃ゆいヌカ
濃ゆいヌカ。

熟成期間、無限。

熟成させると味噌っぽい匂いがしてきて、文字通り味噌のように何年も放置しても問題ありません。肥料としての使い方としては、置き肥が良いが、水に溶かしてやれば、酵母や乳酸菌、各種アミノ酸たっぷりの有機液肥になります。この肥料は一々全部を乾燥させる必要もなく、使う分だけをビニール袋から拝借して、残りはそのまま熟成させておくこともできます。

良き色

米ぬかのヒ素問題

私は基本、上記の嫌気性発酵肥料を使っていましたが、実は米ぬかにはヒ素が多く含まれているらしいので、今ある「米糠味噌肥料」がはけたら、使うのをやめようと思っていました。しかし、衣装ケースを使った好気性コンポストのアイデアが浮かんだので、またしても米ぬかを使うことになり、結果として、新たなコンポスト方法を編み出すことになったのです。


米ぬかは好気性発酵も凄かった

生ゴミを処理する為に好気性発酵に注目したのですが、その時に、米ぬか単体でも発熱、発酵することに気づきました。そこでコンポストの基材を「米ぬかだけ」にしてみたのです。これが見事に成功、常時コンポスト内温度50度という凄まじい状態を維持しているのです。つまり、米ぬかは好気性発酵も簡単にできるという事です。

菌が発生したコンポスト
米ぬかだけで十分発熱するジャン

生ゴミ処理+良質な有機肥料も出来る一石二鳥の収納ケースコンポスト

生ゴミ処理として稼働させた、この「米ぬかだけ」を使った収納ケースコンポスト、加工不要で1日後から使用可能な革命的なコンポストです。結果として、米ぬかを好気性発酵で良質な有機肥料に変えつつ、生ゴミも処理できるという一石二鳥のコンポストになりました。


常識を覆すコンポスト

水溶性リンが増える

以下のリンク記事によると、発酵温度が下がるたびに切り返してやると、水溶性リンを多く含む良質な肥料になるようです。作成期間は1ヶ月ほど。基材として、腐葉土が必要とありますが、米ぬかだけで問題なく温度が上がります。ただし、生ゴミ処理としての米ぬかコンポストの場合、いつ温度が下がるのか、何ヶ月使用できるのかなどは、定かではありません。また経過を記事にしていきます。
米ぬかを用いたリン酸質肥料の代替資材の開発
それと、生ゴミを入れない純粋な米ぬか肥料を作る場合は、温度をこまめにチェックして攪拌した方が良いでしょうが、生ゴミコンポストとして利用する場合には、生ゴミを入れた際に攪拌するだけで問題無いと思います。現に私はその方法で高温を維持できています。

ニートは肥料をタダで手に入れる

米ぬか発酵肥料は、植物性の資材だけで野菜を育てたい方や私の様なニートに最適な肥料です。簡単だし、生ゴミも処理できる。なんせ米ぬかは捨てるほど有り、コイン精米所で無料で手に入ります。そんなわけで、家庭菜園の為に肥料を購入したり、コンポストを作るために、発酵促進材などを購入するのはナンセンスだと思っております。捨てられたものに光を当てる…今持っているものを工夫して利用する…アイデアとチャレンジ次第でいくらでも応用ができます。

米ぬか肥料で育てたさちのか
我が愛しの「さちのか」

円環栽培をしよう

生ゴミ×ぬかゴミのコラボで、ゴミが地球に優しい肥料に化け、人間は美味い野菜を食べられる。…完全な円環。これで地球も人間もWin-Win。この方程式はミミズコンポストにも当てはまる。この様な栽培方法をしない限り人類(年金貰えない私…)が生き残る道はないのだ!…行き詰まる現代文明、まずはコンポストでゴミを減らしましょっ!

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